妊娠中期から後期にかけて、胎児の成長に伴い体重が増えてきます。
普段の体重ではクッションとして成立していた踵も、体重が増えるとクッションが潰れてしまって痛みが出ることがしばしばあります。
同じような症状は、ジャンプを頻回に行うバレーボール選手やバスケットボール選手などのスポーツ選手にもみられることがあります。
現在、妻が妊娠中で、「立った時や歩くときに踵が痛い」と相談がありました。
理学療法士であるピカは、普段患者さんに行っているようなテーピングをすると「痛みがなくなった!」と言ってもらえたのでぜひ共有したいと思います。
※すべてこのテーピングで改善するとは限りません。踵の痛みは足底腱膜炎やアキレス腱炎などの他の病態の可能性もあります。
ここでは簡単な痛みの場所の特定方法と、踵の痛みを改善させる簡単なテーピング方法をご紹介したいと思います。
Contents
痛みの部位を特定する方法


まずは今回紹介するテーピングをすると、効果が期待できそうか判断する必要があります。
結論から言うと、踵を押してみてください。
踵を押して痛ければ、テーピングをすると改善する可能性があります。
この時に、踵の外側が痛いのか、内側が痛いのかも把握しておくと、テーピングをするときにより効果が出やすい巻き方が出来るので確かめてみてください。
大切なのは踵を押してみて、立った時の痛みや歩いた時の痛みと同じような痛みかどうかが大切です。
踵を押してみて痛みがなかった場合は、足首を動かしたり、足の指を上に引っ張ったりしてみてください。
このようなときに痛みが出る場合は、踵の問題ではなく、筋肉や腱などに問題があると考えられます。
そのため、今回紹介するテーピングでは効果は出にくい可能性があります。
準備するもの
ドラッグストアなどに売っているようなホワイトテープが必要です。
注意事項としては、伸縮性のないテープを選んでください。(ホワイトテープは基本的に伸縮性がないので大丈夫です。)
ちなみにピカは、マツモトキヨシで購入できましたよ。
値段は長さで違いがありますが、100円台から300円台で購入出来ます。
テープ幅は25mm程度が良いと思います。

ドラッグストアでは手首用として売られていました。
![]() | 【ドーム】【DNS】ドーム ホワイトテープ 25mm×13.7m【テーピング】【白】 価格:167円 |

テーピングの巻き方
いよいよテーピングを巻いていきましょう。
たった4本のテープで出来てしまいます。
基本的には1人で巻くことが出来ますが、妊婦さんだと前屈みの姿勢がつらいことも多いので、巻いてもらえる人がいると楽だと思います。
初めての方でもしっかりテーピングが巻けるように写真付きでご説明していきます。
土台となるテープを巻く(アンカー)
右足を外側から撮影しました。
丸印は骨の突起を示しています。(第5中足骨底という足の指の骨です。)
土台となるテープは丸印よりも踵側で巻いていきます。



上の図のようにぐるっと巻けたらバッチリです!
きつく巻く必要はないですし、多少シワになっても問題ありません。
踵へテープを巻く
イメージは、踵のぷにぷに(脂肪)を集めるようにして巻いていきます。このテープを巻くことで、踵のクッションを強化できます。
踵を押したときに、踵の内側が痛かった方は、外側から内側へテープを巻いてください。
踵を押したときに、踵の外側が痛かった方は、内側から外側へテープを巻いてください。
巻く高さは、踵の下が5mmくらい余るようにして巻いてください。
このテープは緩めに巻かずに、少し引っ張りながらテンションをかけて巻いてください。

2枚目のテープを踵へ巻く
先ほど、踵に巻いたテープから半分ほどテープを下にずらして、同じように巻いてください。
先ほどのテープと同様に引っ張りながら巻いてくださいね。

仕上げのテープを巻く
土台となるテープを巻いた時と同じように巻いてください。
このテープの役割は、2枚目、3枚目に踵に巻いたテープが緩まないようにするために巻くものです。

2枚目と3枚目のテープの始まりと終わりの部分がしっかり隠れればバッチリです!



内側からみるとこのような感じになります。
テープが巻けたら、実際に立ってみて痛みを確認してみましょう。
踵にクッションが敷かれたような感覚があればしっかり巻けている証拠です。
そのような感覚がなくて、痛みが残る場合は、2枚目のテープの位置が上すぎた場合が多いので少し下へずらして調整してみてくださいね。
妊娠中のマイナートラブルを回避しよう
今回は、妊娠中のマイナートラブルとしてしばしばある、踵の痛みへの対処法をご紹介致しました。
妊娠中は何かと不安が多いと思いますので、改善できるトラブルはしっかり回避して不安の少ない日々を過ごしていただけたらと思います。
私の妻も踵の痛みがなくなって、元気に散歩へ出かけられるようになりましたよ♪
踵の痛みで悩んでいる場合は、ぜひ試してみてください。
もしテーピングでも痛みが解消されない場合は、踵のクッションも問題ではない可能性があるので、診察してもらっている産婦人科にご相談することをおすすめします。