スポンサー

リハビリテーション

理学療法士の未来を考え、どの領域に属するべきか?

私は急性期病院で理学療法士として勤務をしています。

1〜5年目までは、疾患別のチーム制ではなかったので、整形外科疾患や脳血管疾患、内部障害疾患、小児領域など様々な疾患に対して理学療法を行いました。

いわゆるジェネラリストです。

6年目からは、リハビリテーション科の方針で、チーム制が開始となり、専門性を高めるような動きに変化しました。

いわゆるスペシャリストです。

このような動きの中で思ったことは、「どの領域を選び、進めば良いのだろうか?」ということです。

おそらく、理学療法士の方なら、一度は考えたことがあると思います。

今回は、理学療法士の未来について、考えてみたいと思います。

理学療法士の現状とは?

参考:数字で見る作業療法士・理学療法士の仕事

理学療法士という職種が誕生してから50年以上が経過しています。

平成初期では、高齢化による需要の増加と、養成施設カリキュラム改正、規制緩和政策により、養成施設が激増しました。

養成校の激増に伴い、理学療法士数も激増し、現在では年間約10,000人の理学療法士が誕生しています。

累計の理学療法士数は170,000人を超えています。

2018年のデータですが、人口10万人に対する理学療法士の数は約100人となっています。

このような現状から、理学療法士は飽和状態であるということが言われています。

30年後の日本の姿は?

30年後の理学療法士の姿を考える前に、日本全体はどのような姿になっているでしょうか?

日本の人口は、総務省国勢調査によると、今後減少傾向で、30年後の2050年には1億人を割り込み、2060年には約9,000万人を割り込む予想となっています。

高齢化率に関しては、40%以上となり、10人に4人は65歳以上の高齢者という世の中が予想されています。

また、実現するか分かりませんが、過疎化の進行により、コンパクトシティ化(都市部に人口を集中させること)も検討されているようです。

日本経済や医療に目を向けると、AI技術が発達されると予測されています。

一般道を自動運転車が走行するようになり、運送業はAIに取って代わる可能性もあります。

診療や手術もAIが行うこともそう遠くはないと考えられています。コロナウイルスの影響で、話題になったリモート診療も主流化するでしょう。

医療の発達により、寿命と健康寿命はほぼ同じになると推測されています。

本当に人生100年時代が到来するのかもしれません。

30年後の理学療法士は?

このように日本が変化していく中で、理学療法士はどのような領域の患者様が増加するのでしょうか?

整形外科

AIによる自動運転技術により、交通事故が減少するため、外傷性疾患は減少予想です。

また少子化の進行により、スポーツ疾患も減少する見込みと考えられます。

変形性股関節症や変形性膝関節症などの変性疾患は、患者数の増減は少ないと思われますが、ips細胞、再生医療が進み、理学療法プログラムの変化が生じる可能性はあります。

高齢化でも関節性疾患(OAや肩関節周囲炎など)の需要は高いと思いますので、手術適応に満たない保存療法や、変化する術式に対応する力が必要になりそうです。

予防医療や保存療法を主に治療したい場合はクリニック、術後の理学療法や外来での理学療法で主に治療したい場合は病院に勤務する選択が良いと思います。

脳血管疾患

死因順位が第4位の脳血管疾患は、今後も症例数が増えていくと考えられます。

運動麻痺に対しての治療は、運動療法が効果的であるため、脳血管疾患のリハビリテーションは理学療法士の強みと言えそうです。

一定の需要が見込めるため、好きな領域であれば脳血管リハのスペシャリストを目指す選択も良いと思います。

現在は、脳画像から障害の出現部位や程度などを予測し理学所見を評価することも浸透してきておりトピックスと言えそうです。

加えて、認知症の増加も懸念されているので、認知症に対するケアや対応方法を習得しておくと良いと思います。

主に急性期から回復期病院が活躍の場になると思います。

癌疾患

死因順位が第1位の癌も、増加傾向と考えられます。

早期癌に対する術後リハビリテーションや、悪液質などによるサルコペニアの進行に対する知識と技術が求められます。

また、緩和ケアの知識やコミュニケーション能力も磨いておく必要がありそうです。

循環器疾患

心疾患は死因第2位です。

脳血管疾患と同様に、血管系の疾患のため、症例数増加が見込まれます。

心疾患の中でも心不全は高齢化とともに増加し、生活習慣の是正や運動療法の指導などの知識・技術が求められそうです。

理学療法士であれば、適切な運動処方ができることが必須になると思います。

急性期であれば運動負荷試験を読み解く力、慢性期であればフィジカルアセスメントから適切な負荷量を設定できると良いと思います。

2つの専門領域で二足のわらじ

今後、日本は人口の減少、少子高齢化が加速します。

それに伴い、理学療法士も戦略的な職場選び、専門領域選びが必要であると思います。

複合疾患(整形外科と心疾患など)を患っている患者様も増加しますので、専門領域を1つ可能であれば2つあると良いと思います。

2つの専門領域を持つことが、未来の保険的役割をしてくれると思います。

以上が私の意見になります。

少しでも領域選び、職場選びの参考になれば幸いです。

スポンサー

-リハビリテーション
-,

© 2022 あるくう Powered by AFFINGER5