
この記事では、心臓リハビリテーション指導士試験や認定理学療法士(循環器)試験に対応できるように、オリジナルの問題を作成しました。
心臓リハビリテーション必携や各種ガイドラインなどを参考に問題から解答・解説まで作成させて頂きました。
著作権などの問題から図や表は自作しており、見づらいことも多々あるかもしれませんがご了承下さい。
【この記事を書いた人】
- 2018年 心臓リハビリテーション指導士を取得
- 急性期病院の循環器病棟に専属で勤務
- 循環器医師に対して、心臓リハビリテーション指導士取得のサポート経験あり
心リハ指導士試験対策
【問10】血圧について正しいものはどれか、2つ選べ
1.頚動脈洞と大動脈基部に圧受容体がある
2.冠血管疾患の二次予防では診察時血圧で125/75mmHg未満を目標値とする
3.動脈硬化では圧受容体の興奮をもたらす血圧閾値が低下する
4.睡眠時無呼吸症候群では交感神経が活性化され血圧が上昇する
5.Inverted-dipperは心血管病のリスクとなる
下記に答えがあります。
【答え】4、5
1.頚動脈洞と大動脈弓に圧受容体があります。
2.冠血管疾患の二次予防において家庭では125/75mmHgを目標とし、診察時では130/80mmHgを目標値とします。
3.動脈硬化では圧受容体の興奮をもたらす血圧閾値が上昇します。=圧受容器反射の低下(血圧を一定に保つシステムが故障します。)
5.Inverted dipperは夜間に血圧が上昇することで、心血管病のリスクになります。その他、Non dipper(夜間の降圧が10%未満)、早期高血圧(夜間低値の血圧が早朝覚醒時に急上昇すること)が心血管病のリスクとして挙げられます。
【問11】メタボリックシンドロームについて誤っているものはどれか、2つ選べ
1.男性におけるウエスト周囲径の基準は90cm未満である
2.ウエスト周囲径に加えてコレステロール値、血圧、血糖のうち2項目以上該当するとメタボリックシンドロームと診断される
3.血圧の基準は収縮期血圧130mmHg以上かつ/または拡張期血圧85mmHg以上である
4.空腹時血糖の基準は100mg/dL以上である
5.脂質異常の基準はTG150mg/dL以上かつ/またはHDL40mg/dL未満である
下記に答えがあります。
【答え】1、4
1.男性におけるウエスト周囲径の基準は85cm未満であり、女性が90cm未満です。
4.空腹時血糖の基準は110mg/dL以上です。

【問12】心臓の機能について誤っているものはどれか、2つ選べ
1.成人の安静時心拍数は60~100/分である
2.予測最大心拍数は(220-年齢)/分で求める
3.負荷量を漸増してもそれ以上心拍数が増加しない心拍数は最高心拍数である
4.安静時において冠動脈血からの心筋の酸素摂取率は25%である
5.運動により酸素摂取量は最大安静時の12〜15倍に増大する
下記に答えがあります。
【答え】3、4
1.(正解)徐脈は60/分未満、頻脈は100/分以上のことを指します。
3.負荷量を漸増してもそれ以上心拍数が増加しない心拍数は最大心拍数である
実際に負荷試験を行って得られた心拍数の最大値を最高心拍数といいます。
4.安静時において冠動脈血からの心筋の酸素摂取率は70%です。
他臓器の酸素摂取率が平均25%です。
最大心拍数と最高心拍数の違いは、臨床現場においても重要です。
混同して使用しないように気をつけましょう。
今回は以上になります。
知識の整理にお役立ちになれば幸いです。