この記事では、心臓リハビリテーション指導士試験や認定理学療法士(循環器)試験に対応できるように、オリジナルの問題を作成しました。
心臓リハビリテーション必携や各種ガイドラインなどを参考に問題から解答・解説まで作成させて頂きました。
著作権などの問題から図や表は自作しており、見づらいことも多々あるかもしれませんがご了承下さい。
【この記事を書いた人】
- 2018年 心臓リハビリテーション指導士を取得
- 急性期病院の循環器病棟に専属で勤務
- 循環器医師に対して、心臓リハビリテーション指導士取得のサポート経験あり
心リハ指導士試験対策
【問3】動脈硬化で誤っているものはどれか
1.動脈は内膜、中膜、外膜の3層構造から成る
2.内膜には血液と接する血管内皮細胞がある
3.中膜には血管平滑筋細胞がある
4.動脈硬化を超音波検査で判定する場合は総頚動脈を用いる
5.動脈硬化は内膜の弾力性が失われて硬くなることである
下記に答えがあります。
【答え】5
動脈硬化は、中膜の弾力性が失われて硬くなります。
その他に、血管内皮細胞の増殖による血管の狭窄や閉塞、内膜に亀裂が生じ、裂けたり破裂することで生じます。
IVUSの所見はこちらの日本内科学会雑誌が分かりやすいと思います。
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【問4】脂質異常症で正しいものはどれか、2つ選べ
1.HDLコレステロールは動脈硬化の進行を抑制するリポ蛋白である
2.HDLコレステロールが30mg/dL未満で低HDLコレステロール血症とされる
3.HDLコレステロールを低下される主な要因は、摂取エネルギー不足、運動不足、喫煙である
4.粥状動脈硬化は、比較的硬く、破裂しにくいため血栓形成を起こしにくい
5.虚血性心疾患を有する脂質異常症の治療目標値は、LDLコレステロール100mg/dL、HDLコレステロール40mg/dLとされる
下記に答えがあります。
【答え】1,5
2.低HDLコレステロール血症は40mg/dL未満で診断されます。
3.HDLコレステロールを低下させる主な要因は、摂取エネルギー過多です。
4.粥状動脈硬化は、もろく、破裂しやすい性質をもっています。破裂することで血栓形成が生じることで急性冠症候群(ACS)を発症させます。
ガイドラインで示されている数値は、試験にも出やすいポイントです。
臨床的にも、薬剤治療を開始するかどうかの基準になりますので重要な数値です。
オススメ書籍紹介
循環器疾患の入門編には最適な一冊です。
各疾患の病態から検査の意味、方法など詳細に解説されています。
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循環器は苦手になりやすい分野ですが、「病気がみえる」から勉強すると苦手意識なく取り組めると思います。
今回は以上になります。
知識の整理にお役立ちになれば幸いです。